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アメリカ不妊治療、やるなら大病院?個人病院か?

アメリカで約3年間の不妊治療を行い、幸運にも最後の最後のチャンスで子供を授かりました。3年の間、大学病院と個人病院で治療を受け、大きな病院と個人病院の良いところも悪いところも学ぶことが出来ました。本記事では、これからアメリカでの不妊治療を考えている人向けに、それぞれの病院のメリット・デメリットを紹介していきます。

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大きな病院での不妊治療体験談

近所に有名大学があったので、その大学病院であれば大丈夫だろうというブランドネームと、保険が適用されるネットワーク内であったことから、まずは大きな病院での不妊治療を受けることにしました。実際に電話すると、1ヶ月後に初診の予約をとることができるということだったので早速予約。その後、2年にわたって、大学病院で2回の採卵、2回の胚盤胞移植を行いました。結果は、胚盤胞の移植は2回とも着床できずに失敗。その後、2回めの採卵を行うも、遺伝子異常の受精卵ばかり。結果、担当医の先生から、卵子提供か養子をオススメすると言われたところで、この病院での治療を終了しました。

実際に、大学病院での治療は、設備も整っており悪くはなかったのですが、一番の不満は担当医の先生が毎回診察してくれないこと。超音波検査は殆ど若い先生でしたし、スキルが必要と思われる採卵や移植も違う先生。特に2回めの移植は、担当医の手が震えていたり、うまく卵子がおけないと言っていて、正直、移植中に不安を感じました。うまくいく気がしなかったのですが、まったくかすりもしない未着床。これは、だめだと感じました。担当医の先生は、私の治療データを見てはいるのですが、診察してくれません。最初の1−2回だけで、その後は別の先生でした。そして施術ごとの担当医のスキルがかなり違うことが最も不満に感じました。また、診察に行く回数も多く、働きながらの通院はかなり大変でした。

あとは、薬の種類や柔軟性がなくて、画一的な治療プランを提供しているようにも感じました。少しでも患者の費用負担を軽減しようとするような工夫は全く無くて、高額な注射も中途半端な余りがたくさん出て、結果的にはかなりの費用負担になったと感じました。

保険のネットワーク内だから安くあげられると期待していたのですが、保険が適用されるからこそ価格を高く設定していると感じ、結果的にはあまり費用負担は変わらなかったのではと思います。

個人的には2年間の大学病院での治療はかなり不満でした。

個人病院での不妊治療体験談

その後、数カ月間の落ち込み期間を経て、最後のチャンスだと思って電話をしたのが、保険のネットワーク外だけど、このあたりでは評判が良いと聞いた個人病院。通常は2−3年待ちという人気病院ですが、タイミングが良かったのか、数週間後に最初の診察をしてくれるとのことで、初診の予約を入れました。

実際に個人病院での治療をしてみて、設備の豪華さは大学病院には劣りますが、事務もテキパキしていていて保険外にも関わらず保険会社に申請を行ってくれたり、看護婦さんも感じが良くて、質問にすぐに答えてくれる、さらに前の大学病院での結果を見て、ココはこう変えて見ようと具体的な提案をしてくれたことが気に入り、少し価格が高くなることは覚悟しつつも、個人病院での診察を決意しました。

採卵期間中に、父の容態が急変し、日本に突然帰国しなければいけなくなっても、診察スケジュールを調整して、なんとか採卵スケジュールを変更することなく行ってくれたり、高額な注射料金も大学病院に比べたらかなりリーズナブルな薬剤で容量も少なく、さらには採卵日の麻酔も軽くて、身体への負担はかなり違うと感じました。結果、10個近くの採卵ができ、遺伝子正常の受精卵が1個だけあったので、その1個に最後の望みをかけて、ERA検査・移植を行い、無事に着床という結果を得ることが出来ました。

移植も、大学病院での移植に比べるとスムーズ。何かわからないですが、これはうまくいく気がして、思わず移植後に先生と握手をしてしまいました。

料金も、大学病院と比べて自己負担は増えたと思いますが、それでも定価が抑えられていて、保険会社からも7割ほどは戻ってきたので、保険の効かない注射代などを考えると、大学病院とほとんど金銭的負担は同じだったのではと思います。

全体的に、薬剤の量を抑えて、なるべく患者の薬剤の負担が減るように処方箋の出し方も工夫してくれたり、患者の状況に応じて診察スケジュールを柔軟に変更してくれて、かつ診察回数も2分の1か3分の1で通院が本当に楽でした。また、看護婦さんの対応も良くて、アメリカでありがちな偉そうな感じの悪い看護婦さんには1人も会いませんでした。結果が出たというのも大きいですが、それを差し引いても、こちらの個人病院での治療は満足の行くものでした。

大きな病院と個人病院での不妊治療のメリット・デメリット

実際の経験から、大きな病院と小さな病院のメリット・デメリットをまとめてみました。小さな病院で成功した経験があるので、小さな病院にすこしひいきめの結果になっていると思います。

病院の種類メリットデメリット
大きな病院・初診までの待ち時間が短い
・保険のネットワーク内であることが多い
・設備が整っている
・担当医ではない先生が診察することも多く、医師のスキル差を感じることがある
・治療スケジュールに融通が利かない
・患者数も多く、事務処理に時間がかかる
・問い合わせに対するレスポンスが遅い
小さな病院・担当医が毎回診察してくれる
・治療スケジュールに融通が利く
・問い合わせに対するレスポンスが早い
・個人に対する治療のカスタマイズ、ケアが手厚い
・初診までの待ち時間が長いところが多い
・保険のネットワーク外であることが多い
・設備はシンプル

まとめ

個人的には、周囲に評判が高い個人病院があるのであれば、たとえ保険のネットワーク外であっても個人病院がオススメです。大学病院は、患者さんが多くて、一患者としてしか扱ってもらえないし、柔軟性が少なかったです。事務処理、日々のやりとり、診察、何をとっても、不満を感じるものでした。

最初の初診はフリーカウンセリングというところが多いと思いますので、看護婦や先生とのやりとりをして、治療方針、病院の雰囲気、治療が毎回同じ先生か、などを確かめた上で、病院を決めることが重要です。また、評判はかなり重要です。Success Rateも大事だと聞きますが、私の場合はあまり関係なかったです。

みなさんの病院選びがうまくいくことを祈っています。

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