ライフスタイル・健康診断

アメリカ在住の妊婦が網膜裂孔、日帰りレーザー手術体験談

妊娠24週にて、フラッと気軽に言ったコンタクトレンズを購入するための眼科。

そこで、目の写真を撮ってもらったら、網膜剥離の疑いがあると言われて大慌て。

急いで、専門の眼科医に紹介してもらいました。

網膜剥離と言えば、進行すると視力を失う可能性もある病気。

これからかわいい我が子が生まれてくるし、子供の成長を見届けたい!そう思うと、網膜剥離と言われて、気が気でなくなってしまいました。

本記事では、妊婦が網膜剥離と診断・治療の様子を紹介していきます。

網膜剥離かもしれないとわかったきっかけ

アメリカでは、コンタクトレンズを注文するにあたり、眼科医の診断書が必要です。そのために、Targetというスーパーの中にある眼科医に見てもらうことにしました。

眼科では、視力検査やコンタクトレンズのフィッティングの他に、オプションで眼底検査などを行ってもらうことができます。眼底検査は目の瞳孔を開くために目薬をさす必要があり、その場合、日中の光が眩しすぎてサングラスなしには外を歩けないぐらいになります。当日は、一人で運転してきたので、眼底検査はいつも「異常なし」だし、今日は良いかと思ったのですが、念の為、眼底検査の簡易版とも言える眼底写真を撮影してもらうことにしました。

眼底写真は、特殊な機械を覗き込むだけ。少しだけ、機械との距離感を図るのが難しいのですが、痛みもなくすぐにその結果がわかりました。

私の眼底写真をみた先生が一言。「あなた、網膜剥離があるかもしれない。パッと見は異常がないようにみえたけど、眼底写真に影が写っている。これは網膜剥離かもしれないから、すぐにでも専門医に行って眼底検査をして処置をしてもらったほうが良い」と緊迫感をあおる言い方で言ってきました。「妊婦だし余計な薬剤を摂取したくない、でも視力を失うのも困る、どうしよう。」不安を抱えて、帰宅しました。

網膜剥離の診察を受けるために専門の眼科医を訪問

週末はずっと網膜剥離のことを考えていて、心配だったので、月曜日の朝にすぐに紹介してもらった専門医に電話しました。また、この専門医の受付がいけてない。4回ぐらいたらい回しにされたあと、やっと翌日、火曜日午後のアポイントメントをとることができました。網膜剥離は進行が早いケースがあると聞いていたので、一日でも早く診察を受けたかったので助かりました。

そして診察当日、約束の時間に眼科へ。ガランとした眼科には、私と2名の高齢のおばあちゃんだけ。早速10枚ぐらいある問診票に、私自身の病歴や家族の病歴を記載していきました。最初に診療代として$25を前払いしました。

妊婦も受けられた、専門医での眼底検査

診察室に呼ばれると、看護婦さんから眼の症状について詳しく聞かれました。といっても、私は殆ど無症状。たまにアメーバみたいなものが見えたこともありますが、それもたまにで、かなり昔から見えていたので気にもとめていなかったことを話しました。まずは、眼底検査を行いましょうということでしたが、まずは眼底検査が安全に行えるように眼圧をチェックしますとのことで、眼圧測定のための目薬をさして、眼圧を測定。

眼圧は異常なしということで、妊婦にも安全であることを再度確認した上で、眼底検査のための目薬を投入。数分経ったところで、真っ暗な検査室に連れて行かれて、眼底検査を実施しました。眼底検査は、覗き込んだ奥にあるXを眺めるだけですが、ある一定期間(5秒か10秒くらい)まばたきをせずに開けておくのがちょっと辛かったです。

専門医からの診断は網膜裂孔(もうまくれっこう)

その後、再び診察室へ。やっぱり網膜剥離になりかかっている、つまり網膜裂孔とのことで、すぐにレーザー手術をした方がいいとインド人の若い先生。

私の場合は剥離が始まっている箇所が目の中心に近いので、網膜が剥がれている箇所の周りをレーザーで焼き付けた場合、もしかしたら左下の視界が一部失われるかもしれないが、このまま放置しておけば視力自体を失うことになるので、レーザー手術をした方がいいのではないかというアドバイスでした。

レーザー手術には麻酔も必要なく、妊婦でも安全とのことだったので、迷わずレーザー処置を希望しました。やっぱり、せっかく生まれてくる我が子を両目でしっかり見たい、そして、妊婦なのでできるだけ処置が軽いうちに治しておきたいという気持ちで、レーザー手術であればすぐにお願いしようと訪問前から決めていました。同伴した夫は、「レーザー手術って痛そう、本当にやるの?家に帰ってよく考えなくていい?」と何度も聞いてきましたが、私は「やるしかない」と思っていたので「やる」と二つ返事。心は揺らぎませんでした。そして、10分後ぐらいに処置室へ。

網膜裂孔のレーザー手術

処置室では、椅子があり、そこに座ると先生が特殊な機器を装着し、レーザーの機械を調整しながら待っていました。麻酔の目薬などもなし。「じゃあ、今からやりますから」とすぐにオペ開始。私は上を向いて座っているだけなのですが、目の上から緑色のレーザーがあたるとかなり眩しい。「目を動かすな!他の部分を傷つけてしまうかもしれないぞ!一点を見つめろ!」と言われましたが、なんだか光が怖くて眼球が動いてしまいます。なんとか一点を見つめるように心がけて、20箇所ぐらいピッピッピッとレーザーをうったところでオペ終了。時間にすると10分弱だったと思います。

痛みは全くありませんでした。レーザーの光が眩しかったぐらいです。すぐに通常の生活に戻っていい、痛みが出る可能性もないとのことでした。

レーザ手術後の生活

念の為、注意事項を書いた紙をもらいましたが、うつ伏せを禁止されたり、激しい運動を禁止されたりということはありませんでした。

帰宅時には、眼底検査のために目薬で瞳孔を開いており、少しの光でも眩しい状況だったので、写真のような黒いレンズをメガネにかぶせて帰宅。運転できないことはありませんでしたが、同伴してくれた夫に運転してもらって帰りました。

レーザー処置後は、念の為2日ほどはメガネで生活をしましたが、痛みは全くなし。目も赤くなったりはしませんでした。心配された視界を失うこともありませんでした。もしかしたら失っているかもしれませんが、全く気づきません。

次の診察は1ヶ月後。経過観察です。

網膜剥離のレーザー治療の料金

病院からの請求書待ち

私が術前に心配だったこと

眼底検査の目薬は妊婦に安全?

私が行った病院では眼底検査の目薬は安全とのことでしたので、私は眼底検査を行いました。病院で聞いてみることをオススメします。

眼底検査の後は運転できる?

眼底検査の後は、太陽の光が異常に眩しく感じたのでサングラスが必須です。また、スマホを見るぐらいの近距離がしばらくの間は見えなくなりました。車の運転は可能は可能です。私も眼底検査の後に、車を20分ほど運転して帰りました。しかし、よく知らない道を運転するためにスマホを見たりするのはかなり難しかったです。予め道を覚えておくか、車を運転してくれる人と一緒に訪れるのが良いと思います。

妊婦でも網膜剥離のレーザー治療は安全?

私の医者によると安全とのことでしたので、私はレーザー治療を行いました。

1ヶ月後の検査

1ヶ月後に、網膜剥離が治っているかを確認するために眼科を再訪しました。最初に視力検査、そしてコンタクトを外して眼底検査。最後に医師による診察を経て、無事に網膜剥離は完治したとの診断を受けました。

2週間に1度位の頻度で黒い点々が視界を浮遊したりしていたので、まだ治っていないのかなと心配でしたが、無事に治っていてよかったです。これで、出産に向けて意識を集中することができそうです。

まとめ

なんと妊娠24週で網膜剥離が見つかり、急に網膜剥離のレーザー治療を行うという事態に遭遇してしまいました。去年はお金をケチって眼底検査を行っていなかったことがいけなかったのかと反省しています。ただ、私の場合は早期発見だったので、レーザー治療でサクッと治療できてしまって助かりました。これが手術とかになると、麻酔などの薬剤のお腹の中の赤ちゃんへの影響も考えなければいけませんし、もっと心配事が増えるところでした。来年からは、毎年、眼底検査を行おうと思います。

この記事が同じ悩みを持つ誰かの役に立ちますように。