私は、日系企業の社会人9年目に会社を辞めて、私費でイギリスの大学院に留学しました。
経験談をもとに、社会人による海外留学のメリット・デメリットについて紹介していきます。
結論から言うと、私は人生の選択肢が広がったので、海外留学してよかったと思っています。詳しく紹介していきますね。
社会人による海外留学のデメリットは?
主に3つのデメリットがあると思います。
お金がかかる
プログラムや期間・国によっては1千万円以上かかります。高いですね。
ただ、お金の問題は奨学金などでサポートして頂ける場合もあるので、どうにかなる問題でもあります。
日本でのキャリア形成が中断される
日本企業の多くは、年功序列で昇進が決まっている場合も多いです。中途採用があるといっても、中途採用の人が新卒採用の人と同じペースで上に上がっていくのは難しかったり、というケースも実際に見てきました。
そんなことを考えると、一旦勤めていた企業を辞め、2年間の留学を経て、他の企業に入ると、キャリア形成が少しスローダウンする可能性があります。
そのため、海外留学先の日本人同級生は、社費留学の人以外は、留学後は転職者の採用に積極的な外資系の企業に入社する事が多かったですね。私は、年功序列がないアメリカで就職しました。
留学後、転職活動をしなければいけない
休職して海外留学する人もいますが、多くは退職してくる人が多いです。多くの留学生は、留学期間の後半は、就職先を見つけるために就職活動を行う必要が出てきます。
ただ、ボストンキャリアフォーラム等、留学生向けの就職イベントもたくさん行われるので、過度に心配する必要はないと思います。
就職活動は辛いこともたくさんありますが、いろいろな選択肢から選べると考えると、決して悪いものではないと思います。
ストレスはかかりますけどね。
社会人による海外留学のメリットは?
次に、海外留学のメリットです!
実体験をもとに、授業内容を理解するので、理解が深くなる
経験無しで授業を聞くのと、経験した上で、自分で課題意識を持って授業を聞くのとでは、全く理解の深さが違うなと感じました。
実務で感じていた色々な疑問について同級生と話したり、教授に訪ねてみることで色々な角度から考えることができたのは、非常に良かったです。
また、実務経験が豊富すぎた(つまり少し年齢がたってから留学した)私の意見は、クラスメイトや教授からも一目置かれることが多かったです。
経験があると、やっぱり周りの人より少し深い発言内容だったからだと思います。実世界は、教科書には書いていないことがたくさん起こりますからね(笑)
いろいろな価値観の人に出会うので、人としての幅(包容力)が出てくる
海外留学をすると、色々な国の人と一緒にグループワークなどをすることが多くなります。
日本人同士では、阿吽の呼吸で通じていたものが通じなかったり…
こんなことにこだわる?なぜそんな論理がまかり通るの?と色々と不思議なことにも出くわします。
そんなトラブルに出会いながら、クラスメイトと議論をしていくと、自然と包容力が高まってきた気がします。
当時は、色々と心のなかでは怒っていましたけどね…
が、今ではあの経験があるからこそ、実世界で色々腹立たしく感じても、「あのときのあいつよりはマシか」と考えられるようになり、(比較的)落ち着いて対応できるようになりました。
人脈が世界に広がる
留学先の人と、自然と友人や知り合いになるので、人脈が広がります。
クラス全員と友達にはならなくても、何人か親しい友だちができますし、国や年代を超えた友達をつくることができます。
私も、留学から何年か経っていますが、今でも連絡をとっている友達が数人だけいますし、たまに会ったりもしています。
また、留学先によっては海外の大金持ちの子息や王族がいたりするケースもあるので、日本ではとてもじゃないけどお近づきになれなかった人たちと出会えるチャンスもあります。
海外就職を考えると、海外留学の方がチャンスが多い
海外就職を考えている人は、留学先の学校の卒業生や大学の人脈を使って就職できる可能性が高まるので、海外留学がおすすめです。
ただ、昨今のビザ申請の状況を見ていると、海外留学は本当に狭き門になっています。
それでも、海外就職を考えるのであれば、働きたい国の大学・大学院に行き、現地で人脈を拡げなから留学生活を送るのがオススメです。
英語で議論する力が上がる
海外の大学・大学院はグループワークが多いので、自然と英語で議論する機会に恵まれます。
最初は大変かもしれませんが、なんとか食らいついて真面目に頑張れば、チームメイトにも認められ、英語力もアップしているという嬉しい効果を、留学の最後の方では実感できると思いますよ。
留学しても、日本人とばっかりつるんでいたらだめですよ。英語力はアップしません。
まとめ|社会人で留学して人生激変しました
私は社会人留学に行ってよかったです!
社会人になってからの海外留学は、キャリア形成の意味でも、学歴にも箔がつきますし、知識面でも、人格形成の意味でも、色々と揉まれる(辛い目に合う)ので、ひとまわり成長することができます。
正直、人手不足の日本に戻ってくるのであれば、それなりの大学·大学院に海外留学したのであれば、転職に困ることはないと思います。
どうしてもXX企業に行きたいというこだわりがある場合は、別ですが…
もし、今の会社を辞めたくなかったり、お金が大丈夫か気になるという人は社費留学もおすすめです。
ただし、社費留学だと、決められた専攻からコースを選ばなければいけない、社内選考を突破しなければならない&指定された年にかならず合格しなければいけないというプレッシャーがかかります。
また、留学中に気が変わって派遣元の企業に復職したくないという場合には、派遣元の企業と揉めることになります。
私は派遣元の企業と揉めるのが嫌だったので、だったら最初から自分でリスクを取ろうと思って会社を辞めて、私費で留学をしました。
社会人の方で、これから海外留学をしようか考えている方の参考になれば幸いです。